「お願い、卒業するまで待って。」長いまつ毛の大きな瞳を潤ませて、彼女はそう呟いた。ならば、僕は彼女の気持ちを尊重するコトにした。心から納得した上で結ばれたかったから…。卒業式の日、僕らはデートの待ち合わせをした。そして、約束どおり、君は心も体もそのすべてを僕に委ねてくれたのだった。この日まで、あんなに頑なに拒んでいたのが、信じられない位、君は激しく僕を求めてきた。袴姿のままで、喘ぎ捲る姿は、君の妖艶な魅力をより一層引き立たせてくれた。そして、休む間もなく、一度ならず、二度までも「もっと、欲しいの。」と、自分からおねだりをせがむ君…。「本当は君も欲しくて堪らなかったんだね。」その時になってようやく気づく僕だった。


卒業2 其ノ弐


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