今の夫と出会うまではお見合いで出会った前夫と日々それなりに幸せな生活を送っていた。しかし、ただひとつだけどうにもならないことがあった。「子供ができない」これだ。向こうの家が跡取りをほしがって日々催促しに来るほどにできなかった。年齢も徐々に適齢期から遠くなるにつれて二人の間に重い枷のようなものができていた。そしてその重さに耐えられなくなった小枝子は逃げ出す。逃げるように離婚をして前夫から遠ざかった小夜子の下に一人の男性が現れる。それが今の夫。その人もバツ一で受験を控えた息子を引き取り育てていた。自分にもし子供ができていたならちょうど同じぐらいの世代になっていたんだろう…そう考えると涙が溢れた。そして、今の夫と付き合うようになり、息子とどう接していいかがいまいち分からずに相談をしていた小夜子と共に生きたいと、再婚という形になった。こうして小夜子の第二の人生が始まった。早速息子に少しでも役に立つように受験勉強を見ようとするが…義理の息子に迫られた時、抗うことができなかった…逞しく育った姿を見たら….
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